I wish you were pizza.

よく喋る子どもがふたり、先天性心疾患の末っ子は入院中です。

麗しのサブリナ(1954)を観た

家計簿つけるついでに前に観たことある映画つけよう、とアマゾンプライムで見始めた。

麗しのサブリナ (字幕版)

麗しのサブリナ (字幕版)

 

冒頭からオードリー・ヘップバーンかわいい。垢抜けない設定なのに美しすぎるけどいい。Aラインのワンピース、ウエスト細すぎてイラストみたい。

 

台詞回しがおしゃれ

お金持ちのララビー家お抱えの運転手の娘サブリナ(オードリー)が、ララビー家の次男デイビットに片想い。ララビー邸のパーティーを木に登って見てる。デイビットはパーティーシャンパンボトルとグラスをくすねて、お気に入りの女の子とテニスコートに抜ける。そうだった、そんな話だった。

 

サブリナはお父さんに「月に手を伸ばすような恋はやめなさい」と諭される。パリに行って忘れなさい、と。料理学校に行って、亡くなったお母さんのように料理上手になってくれるのがお父さんの願いなんだと。

…あれ?パリに行って洗練されて帰ってきてって筋は覚えてるけど、たしかサブリナファッションの仕事に就いてなかったっけ?料理学校に送られたけど、ファッションに目覚めちゃうのかな。と見守ってたら無事料理学校に入学してた。

卵を割るシーン、スフレを作るシーン、なんかひと昔前のコントみたいだな。料理学校で一緒になった伯爵のセリフがいい。

幸福な恋をしている女はスフレを焦がす。

不幸な恋をしている女はオーブンのスイッチを入れ忘れる。 

月に手を伸ばしてはいけない?月にロケットを飛ばす時代だよ。

 

うまいな〜と思うが、サブリナが一向にファッションに目覚めない。なんかおかしいなと調べてみたら、前に観たのはリメイク版だったみたい。

サブリナ (字幕版)

サブリナ (字幕版)

 

 そうだー、ララビー家の長男ハリソン・フォードだったよね。

これは家計簿ついでに観てる場合じゃないぞ、とPCを閉じる。

 

サブリナが帰国の折にお父さんに宛てた手紙もいい。

生きがいのある生涯を送るには、傍観者ではいけない。

人生は自分の手で掴むのです。

旦那さんの帰りが遅いのを待ちながら観ている自分に、図らずも響いた。

 

パリから帰ってきたサブリナ、様変わりしてる。

いい女っていうより、小脇に犬抱えて今の感覚でいうとちょっとやな女?でも、次男デイビットはすっかり夢中になる。「今度は月が手を伸ばしてくれるのよ」

 

ファッションがぜんぶ印象的

ファッションだけ切り抜いてひと記事できちゃう。

sst-online.jp

 

デイビットに招かれて、憧れのララビー家のパーティーに出席するサブリナ。

ドレスが!めちゃくちゃ!かわいい!!!(一番アガったシーン)

なんて呼ぶのかわからないけど、タイトな大人っぽいのと、フレアでゴージャスなのとのいいとこ取り。踊ったり座ったり、動きがあると映える。古くさくなくていいな〜〜刺繍もかわいい。


Sabrina (1954) - Audrey Hepburn Dreaming & Dancing

 

デイビットは父親に「なんで白いジャケットなんだ。理髪師か!」(そういう感覚なのね)と突っ込まれるが何処吹く風で、お決まりのシャンパンボトルにシャンパングラス。ウキウキで「あの曲をかけて!」というサブリナに、「全部見ていたんだね」とにっこりするデイビット。

いやいやいや。今まで他の女を落としてきたのと同じ手でいいのかサブリナ。ここはちょっと引いた。洗練されたとはいえまだ恋に恋してる感じなのかな。

 

ファッションでいえば、丈の長い服ばかりのなかボートデートで着たショートパンツも印象的だし、もちろんサブリナパンツも。ペタンコの靴に後ろが深めのVネックのトップスと合わせてるのが、バレリーナのオフの日みたいでかわいいんだよなあ。

 

まああとの筋は、ほう、という感じで流し見てた。

ララビー長男がお兄さんっていうより完全におじさんでちょっとなあ。リメイク版のハリソンフォードもだけど、オリジナルはオードリーが完全に少女だからギャップが大きい。ボートデートに行くのに大学のセーター引っ張り出してきたシーンでは老いが活きたけどね。

ララビー社のオフィスが、シンプルゴージャスな品があって良かったなー。あんなところで働いてみたい。

 

古い映画はCGもないし、台詞がストーリーを運んでいくのが好きだな。本とかお芝居のような感覚。

家計簿はまったく進まなかったけど、気がまぎれていい時間だった。

 

そろそろお酒飲んだり夜に出かけてパーっとやりたいな、なんて叶わないことを考えてクサクサしてたけど、当たり外れ気にせず映画を観たり、今しかできないことに目を向けたい。サブリナの手紙にあるように傍観者じゃいけない。でも、まる三日大人とまともな会話せず土日も義実家でつぶれると思うと、やりきれない気持ちになるのもわかってほしいのよね。ぐちぐち。