I wish you were pizza.

よく喋る子どもがふたり、先天性心疾患の末っ子は入院中です。

風邪ひいて本を読む

末っ子の退院前にと友だちにせっせと会う間にも、転院先の遠い病院には結局平日は毎日面会に通った。

生まれてからは術後のリモート面会、小児科病棟へ移って直接面会できるようになってからも15分間を週に二度までだった(そもそも病棟的に基本は面会NGのルールで、乳児で点滴の管がついているため付き添い入院ができないことから特別に許可された面会だった)。転院先ではコロナのワクチン接種が済んでいる証明をすれば、父母に限り毎日1時間の面会が可能になった!なんとなくお得な感じがするのと(笑)、距離が遠いとなんとなく心配がつのってしまって「明日も来ます」と答えてしまうのだった。

転院先では術前後ともNICUで診てもらい、母子のかかわりの面ではよかったと思う。点滴の管がついていても父母の抱っこが基本スタイル。末っ子が生まれてから初めて抱き上げたのも、おむつ替えや着替え、哺乳瓶で搾乳をあげたのも、直接授乳したのも、すべて転院先でのことだった。産後ほとんど会えず、「我が子!」と強く実感が持てないままだったのが、だんだんと「私の産んだほやほや赤ちゃん!」と思えるようになっていった。その分、心配する気持ちも強めに出てきてしまったんだと思う。

 

ただ、産休中の短い保育時間は、病院通いの往復2時間と面会1時間であっという間に過ぎ去ってしまう。搾乳して、家事して、病院行って、で座って息つく暇もなく毎日バタバタ過ごしていた。忙しくすることで、心配したりネガティブになったりするのを紛らわせていたように思う。

村井理子さんのエッセイ『はやく一人になりたい!』に「精神的にも肉体的にも、病院に順応することでバランスを保っていた」とあって、「これはあの病院通いの頃の私だ!」と思った。夫にも度々心配されていた。毎日往復1時間って、もはや通勤じゃんね。

 

疲れが溜まっていたんだと思う。術後なかなか安定しなかったのが、ようやく元の病院に戻れるかも?と良い兆しが見えてきた頃に、気が緩んだのかアドレナリンが切れたのか風邪をひいた。

保育園児はどんどんいろんな風邪をもらってくるし、年中誰かしらが風邪っぴきな我が家。夫も義母も子どもの風邪をもらってしまっては辛そうにしていても、なぜか私は被弾せず、みんなに不思議に思われていた。その私が風邪をひき、めちゃくちゃこじらせてしまった。あとから思えば、無意味に思えるソファでだっらだらし尽くす時間って大事な休息だったんだ…。

体調を崩すと健康に勝るものはないとめちゃくちゃ思う。風邪っぴきの家族を労る気持ち、家族の健康管理を疎かにしない意識、忘れてたな。初心に返ろう、なんて考えた。風邪っぴきのボーッとする頭で。

 

産前産後の入院の間にKindleをまた使うようになり、通勤のごとく通った面会の電車のなかでも読み、風邪っぴき期間に習慣化することができた。何がいいって、目に優しい。

頭がガンガンするなかでも何か読んでいたい活字中毒気味な私は、隙間時間があるとついTwitterを開いてしまっていたんだけど、ブルーライトが目に刺さる。鼻水がピークの頃は額や目の後ろまで痛くなり、調べてみるとおそらく副鼻腔炎だった。副鼻腔という鼻から繋がった部屋は額や頬にも広がっているらしい。Kindleのダークモードならなんとか読むことができ(寝ろ)、Twitterに費やしていた隙間時間を読書に充てると本が読み進められることに感動した(当たり前)。

セルフTwitter離れしている間に閲覧数の制限騒ぎが起こっていたそうで、これは何かと良いタイミングだったのかもしれない。末っ子の心疾患のことがあり、インスタで友だちの日常を見ていても隔世の感があった。日常に癒されるときもあったけどね。

 

そんなわけで、ソファでごろごろして本を読み、家族と自分を労る優しい生活を心がけたいと心新たにした風邪っぴき体験だった。読書記録もまたつけていきたいな。Twitterの代打的に登場したThreadsをそんな場所にしていこうかな(結局SNSに戻る)。