I wish you were pizza.

よく喋る子どもがふたり、先天性心疾患の末っ子は入院中です。

再入院のこと

昨年末、次の手術を待たずして体調悪化のため赤ちゃんが再び入院してしまった。

正直、もっとちゃんと向き合っておけば…と後悔ばかり。自分のだらしなさが嫌だ。でも、あの時の自分にはそれしかできなかった。末っ子の妊娠中に疾患がわかってからこれまで、何度もたらればを繰り返したけれど、義父が口にした「なるようにしかならない」に、なんとなく助けられている。

もっともっと、万が一に備えて準備をしておくこと、それから、なんでもない日常を過ごせる幸せを味わい尽くしておくこと。あと回しにしたり投げやりにならないように、自分との対話の時間をもつこと。頭でっかちになり過ぎず、五感を研ぎ澄まして過ごすこと。きちんと食べてきちんと眠り、心の栄養もとること。

 

救急搬送された先の病院で、「覚悟してください」と言われて、気が気じゃないまま帰宅し迎えた翌朝。待合室にあった『森の絵本』を読んでポロポロと涙がこぼれた。どんなに辛くても、今生きていることの幸せと、今までに感じた幸せは忘れちゃいけない。

その日、なんとか一命は取り留めたこと、主治医のいる病院に転院することを聞いて帰宅し、近所の本屋さんに絵本を注文した。

 

今私にできることは、今を一生懸命に過ごすこと。末っ子を、自信をもって迎えられるような人になれるように。なにが起きても、子どもたちが安心して過ごせる家をつくれるように。そんな思いでとりとめもない毎日を記録していこうと思う。前を向く!

赤ちゃん用在宅酸素設置の流れ

退院して2ヶ月弱の外来診察にて、酸素飽和度が低いのを見た先生が「うーん、酸素、始めましょうか」のひと言で急に在宅酸素の設置が決まった。

心疾患児を育てる先輩方のブログなどで、どうやら酸素ボンベをつけて過ごす子もいるようだと知ってはいたけど、我が子もつけることになるとは!想定していなかったので夫と慌ててしまった。

病院から業者さん(我が家はT人さんでした)を手配していただき、その日のうちに業者さんから酸素設置日の調整のお電話をいただいた。その日のうちに設置していただくこともできるようだったけど、どこに置くかも相談したいし、上二人のお迎え時間も迫っていたことから週明けに改めてお願いすることにした。

 

週末の間に赤ちゃんの在宅酸素のブログやYouTubeをみて色々とイメージを膨らませていった。

空いているコンセントの位置と、火気(キッチン)から遠いこと、日中過ごすベビーベッドと寝室の間で酸素チューブが上の子たちに触れないようにすること…などなどを鑑みて、我が家は玄関の廊下の突き当たりかね〜と仮決定。

家の広さや生活を考慮してチューブの長さが決まるらしい(一軒家だと2階まで届くように、とか)というのを見て、焦って家中を掃除した。

 

業者さんによる設置の日

結論、お掃除は機械設置場所のみでOKだった。笑

我が家が賃貸マンションだったこともあるかと思うけど、業者さんの方で想定した長さのチューブを持ってきてくださって、家の隅々まで届くかの検証は行われなかった。

機械自体は空気清浄機くらいの大きさ。セッティングに10分程度、酸素の機械・パルスオキシメーターの操作方法、交換の依頼方法の説明に20分程度かかった。

 

  • 酸素の機械

酸素チューブの先端につけるカニューレ(鼻につけるところ)は月イチくらいで交換。在庫がなくなったら、業者さんへお電話で依頼する。

鼻あての部分の突起は、赤ちゃんが嫌がるようであれば切ってしまってOK。医療用ケアテープを用意して、寝返り等でも外れないよう固定すると良い。

チャイルドロック付きの機種もあり、依頼して交換していただいた。リモコンがついていて、機械まで行かずに酸素量の調整ができるのがとっても便利!

 

  • パルスオキシメーター

足先につけるプローブは、粘着が弱まったタイミングで交換。こちらも在庫が切れたら業者さんへお電話する。

 

  • 外出用酸素ボンベ

必要な酸素量も少ないことから、一番小さいサイズのボンベを用意していただいた。こちらは切れたら酸素ボンベ専用の業者さんに交換をお願いする。必要な酸素量や外出時間によって、大きさを変更可能。

持ち出し用のリュックも用意いただいたが、持ち運びの入れ物はなんでも良いそう。

高温を避ける必要があり、車内での保管はNG。

 

最初はパルスオキシメーターのプローブの装着がうまくいかず、値がきちんと出なかったりしたものの数日で慣れた。

ただ、アラーム音が絶えないのは家が病室になってしまったような感じで落ち着かないな…数字で見える安心感はあるので、一長一短。

酸素飽和度を計測してみると、幸い酸素が必要な場面はまだ数ない。酸素をつける場面が増えるとまた生活しづらくなるかもしれないな。

赤ちゃんの聴性誘発反応(ABR)検査

検査を受けるまでの流れは以下に。

耳鼻科の先生の診察・耳垢除去からスタート。自宅でお耳掃除をしてから行ったんだけど、必要なかった。笑

トリクロ(眠り薬)を飲んで、防音室の中で寝かしつけスタート。豆電のあかりのなか、無音で赤ちゃんの眠気を待つシュールな感じ。後から思えば、このタイミングで授乳させてもらえばよかった!(検査中空腹で起きちゃった)

寝かしつけが完了したらカメラに向かって手を上げて、お部屋の外で待機する検査係の方に知らせる。

 

耳から音を聞いた時の脳波の反応をみる検査なので、イヤホンと脳波測定の機械を装着する。眠りが浅いと機械が気になって顔を背けたり、手で引っ張ってしまったりするので、眠りの深さはとっても大事!!

我が子は空腹もあって検査の途中で起きてしまい、授乳して再度寝かしつけ、持参したおくるみで覚醒しないようにしてなんとか検査を終えた。

 

結果はすぐに出て、何dBまでなら脳波の反応が見られた=聞こえているかがわかる。

我が子は片方(聴覚スクリーニング検査でリファーになった側)が中等度の難聴、もう一方は一般の聞こえとの結果だった。検査を担当してくださった方と耳鼻科の先生のお話では、赤ちゃんだと脳波が弱いこともあって今回の検査結果が確定診断とはならないそう。検査結果のブレや、成長とともに聴覚が発達したり、退化することもあるそう。ともあれ、左右差があることはほぼ確実、とのことだった。

全く聞こえていないわけでもなさそうなので、急いで発達のフォローを入れる必要もなく、成長とともに脳波が強くなるのを待って次の検査に進みましょう、となってその場で次回の予約を入れてもらった。

次の検査の結果によって、難聴の場合はその原因を特定し、治療や補聴などの方針を立てるそう(治療ができない場合もある)。

お耳のことは、馴染みがなく説明がピンとこないことが多い…

 

発達のフォローを入れる必要はないとのことだけど、確定診断が下りているわけでもないのに何もせずで良いのか?少し不安に思ったので、先生からパンフレットをいただいたろう学校の乳幼児相談係にメールをしてみることにした。

末っ子の聞こえについて

新生児の聴覚スクリーニング検査で片耳がリファーになっての、一連の流れを記録しておきます。

 

【生後0ヶ月】心疾患の手術後入院の間に検査を受ける

転院先に向かうドクターカーの中で、片耳リファーになった報告を受ける。

手術後で点滴の管がついていたりの影響もあって反応が鈍く出ている可能性もあり、あまり気にしないよう言われる。私も初めてのドクターカーに気を取られ(笑)、気落ちせず。

(後から色々調べて、リファーの場合の告知は慎重に行うよう指針が出されているのを知った。我が子の場合は心臓や腸のこともあって告知のタイミングを計っているうち、転院が決まって急な報告になってしまったんだろうなと今になって思う。)

【生後1ヶ月】転院先で再度スクリーニング検査を受ける(再検査のことは後から知った)

【生後2ヶ月】二度目の検査結果も片耳リファーだったことと、聞こえの件は今後耳鼻科に引き継ぐことを、転院先から元の病院に戻った際に知らされる(腸以外はもとの病院で、との方針だったのかな)

入院中に、耳の構造に問題はないかの診察を受ける

【生後3ヶ月】退院後、調整誘発反応(ABR)検査を受ける

当日に片耳が中等度の難聴との結果が出る。成長を待って聴性定常反応(ASSR)検査を行うことに。

詳細は以下の記事で。

検査の翌日にろう学校の乳幼児相談係宛にメールを送る

ろう学校の乳幼児相談係の方と電話相談し、夏休み明けに一度面談を行うことになる

【生後4ヶ月】ろう学校の乳幼児相談係の方と面談

 

片耳聞こえていれば言葉やその他心身の発達への影響は問題ないと、小児科・耳鼻科・ろう学校の先生それぞれから伺うことができて一先ずは安心。

検査ってどんな準備をして臨めばいいのかな?とか、ろう学校ってどんなところなんだろう?と疑問だらけで解消するために進んでいった感じ。

調べても体験談があまりヒットせずだったので、ここらへんも近々書きのこしておきたいなと思います。

退院後に役立ったもの(通院編)

退院してからはお薬を飲み、定期的に通院して次の心臓の手術を待つことになる。

末っ子は心臓に加えて腸の手術をしているため、手術を受けた大学病院に月に3、4回通院している。

・小児科(心疾患がらみの検査と診察)

・小児外科(腸の手術の経過観察)

シナジス注射(心疾患持ちのため、RSの予防接種を)

・耳鼻科(聞こえの検査のため)

 

検査の日は、院内をスタンプラリーのように回って3時間くらいかかることも。

小児科で身長・体重計測・検査のための眠り薬→X線撮影(心臓の大きさやお腹のガスを診るため)→心臓のエコー(心臓の弁の機能や逆流程度を診るため)→小児科に戻ってようやく診察(検査結果と、心音や酸素飽和度のチェック)、の流れ。それに加えて、当日行ってみたら小児外科の先生の診察が入ってた!みたいなこともある。終わり時間が全く読めない。笑

心臓のエコーがなかなか厄介で、寝かしつけた状態で受ける必要がある。赤ちゃんだから落ち着いた状態=ねんね、ということなんだと思うけど、トリクロ(眠り薬)を飲ませてもなかなかうまくいかず。一時間前後かかる検査の間ずっと寝ていてくれた日は今のところなく、試行錯誤は続く…

 

通院時にあってよかったもの

Konnyの抱っこ紐

とにかくコンパクトなのが良い!

上二人の首座り前の抱っこ紐はエルゴで過ごしたけどかさばるので、院内スタンプラリー状態の受診日は特に身軽でいたく、急いで購入。猛暑のなか通院する道のりも、母子ともに体感温度が下がってよかった。

あとは入院もあってちっちゃめだった末っ子をエルゴ抱っこしていたら、病院の前で通りすがりの助産師さん(!)に「顔が埋もれちゃってるからお尻の下にタオルを入れた方がいいよ」とアドバイスいただいたのも、コニー購入のきっかけに。ちっちゃめの末っ子でも顔が出るので安心。

 

張り切って記事にしたものの、書くべきものはこれくらいかもしれない。笑

普通のお出かけに使うセット(オムツポーチ、授乳ケープ、おくるみ)と、吐き戻しの多い末っ子はお着替え一式。

感染症対策にオムツ替え用のペットシーツを買ってみたものの、未だ使わず…

 

試行錯誤してみて、また追記します。

退院後に役立ったもの(投薬編)

赤ちゃんが退院して、義実家に来てちょうど一ヶ月。

その間に私が乳腺炎になり、夫が風邪をひき、義母に移り、私にも移り…とバタバタながらもなんとか生活は回っている(回すしかない。笑)

思い返せば子どもたちは風邪も引かず元気に過ごしてくれて、その点はすごく助かった!

ワンオペで上の子二人と赤ちゃんみながら、料理以外の家事育児全般は義実家でお試しすることができた。お風呂も寝かしつけも、毎日のこととなるとまた大変だと思うけど…

義実家での里帰り(?)を終えて自宅に戻る準備に入ったタイミングで、退院後のお役立ちメモを記しておく。

 

赤ちゃんへの粉薬の投薬

退院時に処方された薬は粉薬3種類。粉薬の袋の中でお湯で溶き、哺乳瓶の乳首に入れて飲ませる。漢方のお薬が大きめの粒でなかなか溶けてくれず、袋を揉むうちにこぼれてしまったりと慣れるまでなかなか難しかった。

お湯は少なすぎるとドロッとして乳首の穴を通過してくれず、多すぎてもお腹を下す原因になってしまうそうで、スポイトを使うよう病院から指導を受けた。色々試して、シリンジが使いやすかった!(ペットの餌やり用なので自己責任で。子どもの水筒で使っていたメーカーなので、大丈夫かなと!)

 

最初はピジョンの「くすりのみ」という直接赤ちゃんの口にシロップを飲ませるスポイトを使ってみたけど、口に深く入らないよう先端に輪っかがついているので袋の中で混ぜにくい。その後院外薬局でいただいたスポイトも試してみて、シリンジでお薬とお湯を出し入れしながら混ぜる方法に行き着いた。

 

お薬ポケット

退院後の外来診察での処方から朝晩で薬の種類が変わり、これは混乱しそうだ!と思ったところ調剤薬局でたまたま目にしたお薬ポケット。

お薬は飲み残さないよう授乳前に投与するよう指示されていたので、「今だ!」というときにさっと準備したい(シリンジを使ってお湯で溶かすのにまあまあ時間がかかり、前もって準備して時間が経ってしまうとドロっとして哺乳瓶の乳首の穴を通ってくれなくなってしまう)。

 

 ※薬局だと200円くらいだった

 

ネットで良さそうなケースも色々あったけど、粉薬の袋サイズに合っているのと、飲み忘れがないかがぱっと見てわかるのが便利でこのまま使用している。

 

通院についてはまた別で。

ようやく病院の外へ!

転院先から元の病院に戻り、数日経過を診て問題なければ自宅に戻れることとなった。

冷凍母乳のストックが尽き、風邪をひいた間サボりがちだった搾乳を再開するも分泌が減ってしまい落ち込む。赤ちゃんの飲む量が増えてきて、生産が追いつかない。笑 せっせと搾り、毎日冷凍母乳を届ける日々がまた始まった。

 

退院前の最後の週末は、次女の前の保育園の夏祭りに行って友だち家族とそのまま晩ごはんを食べに行ったり。地域の夏祭りに行って、義実家と晩ごはんを食べに行ったり。赤ちゃんが帰ってきたらしばらくできないだろう遊びをして、心残りはない!と思えた。少し退院は延びてしまったけど、モラトリアム期間が長めにとれたと考えよう。

 

退院してそのまま義実家にお世話になることに。

赤ちゃんを見て嬉しそうにする子どもたち、義実家のみなさんを見て嬉しかった!特にひいおばあちゃんが隙を見つけては赤ちゃんの様子を見に行き、話しかけるのを見てジーンときた。

 

直接授乳は哺乳瓶よりも飲むのに疲れてしまうようで、5分と経たず力尽きてしまう。少し寝てまた飲ませ、を繰り返した。直接授乳では受け付けずに慌てて冷凍母乳を解凍して哺乳瓶で飲ませる、なんてこともあった。

 

最初の夜は生活に慣れる疲れと、ぎこちない久しぶりの赤ちゃんのお世話疲れで、寝室に上がった時点でもうくたくた。豆電を消す気力も、おむつを変える気力もなく(赤ちゃんごめん)、添い乳をするのが精一杯だった。

義母が子どもたちを保育園のお迎えに行ってくださっている間、赤ちゃんが寝てくれているのでざっと記録。久しぶりの赤ちゃんとの生活、ゆったり楽しめたらいいな。